[読書メモ]『ポアロ 小さな灰色の脳細胞』

p4
映画館で観た「ナイル殺人事件」(原作「ナイルに死す」)にビックリ仰天して、アガサ・クリスティーの原作を読みはじめました。

p5
多くの読者はミステリー(推理小説)に犯人とトリックの意外性を求めているものです。

p6
名探偵ポアロは直感的に真相を見抜いているかのようです。しかし、彼だけがトリックを見破り真犯人をいい当てることができるのは、しかるべき思考法をとっているからだといえます。また、ちょっとした、習慣もふくめて彼の発想力を支える日頃の行いがものをいっているとも考えられます。

p9
ベルギーの名物のひとつに「トランプ」があるといえば、意外に思われる人が多いのではないでしょうか。

p10
名探偵ポアロの習慣に「トランプの家」というものがあります。思索に行き詰まったとき、ともかく彼はトランプの家を完成させることに全意識を集注させるのです。

pp13-14
この「トランプの家」、初期の作品以降、すっかり姿をあらわさなくなります。毎度の習慣なので、いちいち書くことを作者が省略したのでしょうか。はたまたポアロは、もはや「トランプの家」を作らなくとも、抽象的かつ論理的な思考を実践できるようにレベル・アップしたのでしょうか。

p17
ポアロは船が苦手です。

p65
私の経験では、誰でも、会話しているうちには遅かれ早かれ、自分の正体を現してしまうものです。人間は誰しも自分のことを語りたいという、押さえがたい欲望を持つものです。

p76
ポアロは生涯独身でした。

p152
いまだに脳力ブームは根強い人気をもっています。[…]しかし、忘れてはならないのは、そもそも「頭脳」は「読み・書き・そろばん」のような単純な事柄にだけ対処するようにできていないということです。もっと抽象的で複雑で高度な諸問題に対応できてこそ、その頭脳は優れた能力=脳力をもっているといえるはずです。

【誤植】
p47
誤:インフォーム・ド・コンセント
正:インフォームド・コンセント

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